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05 CBF in Australia・破

2012.06.08 (Fri)
さて、と言うわけでキャノン・ボールです。
元は映画のタイトル。アメリカ大陸を、無許可で横断するデスレース、という内容のお話だったそうです。
なんでも魔改造を施された一般乗用車たちが、警察の検問を潜り抜け、てんやわんやでアメリカ大陸を横断するデスマッチ。うーん、是非現物を確認したい。

まぁ、元ネタは私が嘗て生まれた世界だし、この世界では数世紀前のムービー・フィルムっていう扱いになるはずだ。正直見るのは不可能だろう。

――っと、あ、ご存知だろうか。ISって原作だとアニメ版と違って、もう少し現代に近い感じ何だよね。投影型スクリーンとかネーヨ!!
机だってさ、固定式の情報端末なんてSFな代物じゃなくて、何処の学校にでも良くある普通のあ(・)の机。だからお弁当を食べる為に机を寄せる、なんて真似が出来るんだ。固定型の端末デスクじゃ机を寄せるとか無理っしょ?

あーいかん、思考が変な方向へ走る。
というのも、全てこの二機が半端に速度を出しているのが問題なのだ。

『ちっ、チクショウ!! どうなってるんだあいつは!!』
『私たちがこれだけ暴れているってのに、平気で回避しやがる!!』

そう、私の有視界範囲内に居座る二機の同型IS。通称コアラと呼ばれるその2機は、然し高速飛行をしながら背後にいる私に向い、大量のミサイルを飛ばし続けていた。






事の起こりは数刻前。私が、先行するリガズィとアルギュロスに遅れる、二機の同型ISを有視界範囲にキャッチした事が始まりだ。

『おいマリア、本当に追いついてきやがったぜ!!』
『ふむ、開始から1時間。単純計算で、少なくとも私たちの倍の速度を出せる、と言うのは事実らしい。まぁ、時速1000キロオーバーと言うのは流石に嘘だろうが』

因みにソレは事実です。単純に、いきなり追いついてしまうと最初に30分の時間をあげた意味が解らなくなる、と言うだけの話。

『――――!!』
「んにゃっ!?」

そしてついでに耳に響く声は、あのナレーターが観客に向かって叫ぶ放送の音。
何を隠そう、私の視界は今現在、衛星通信を通してオーストラリア放送局に転送、そのままテレビで放映されているのだ。
思わず驚いてバランスを崩してしまったが、慌てて立て直す。
と、ソレと同時にミサイルが数基飛来。相対速度で結構な速度になってしまっていたが、まぁ問題なく躱す。絶対速度が3000キロまでなら経験はあるのだ!!

『ふむ、アレをかわすか』
『ち、まぁ、いいさ。先ずあいつを落して、コアラ改の性能を見せ付けてやる!!』
『おい、リーリン!! ち、あつくなりおって!!』

と、瞬間コアラ2号機のバーニアが一瞬吹き、次の瞬間2号機は私の背後に。
一瞬のブレーキで背後に回りこまれた。

『落させてもらう!!』
『悪いが、早速退場していただく』

同時に前方へ加速しながらクルリと背後を振り向く1号機。
なるほど慣性移動か。PICを上手く使っている。
――ふむ、冷静な射撃手と頭に血の昇りやすい2号機ファイターか。何か、急にガンダム4号機と5号機を思い出した。

ドンッ! という加速音。即座にQBで回避すると、頭上を通り過ぎていく1号機。なるほど瞬時加速か。

『なっ!?』
『退けマリア!!』

――ガガガガガガガガ!!!!!
次の瞬間降り注ぐ弾幕。ソレを再びQBで防ぐが、どうにもライフルではなくガトリングの類らしいソレは、狙いも荒く、どちらかと言うと面を抑えるための兵器らしかった。即座に回避機動をとる。2号機と1号機の延長線上に隠れる。

『――っく、邪魔だマリア!!』
『ぬガッ!! コイツ、アタシを楯に!!』

しながら、更に量子化した武器を召喚する。ビーム兵器とか使ってみたかったのだが、残念ながら私の機体にはまだ搭載できないらしい。何せ全出力を推力にまわしているから。
と言うわけで、主力武装は相変らずのショットガンだ。因みにオートマチック。オートマショットガンなんて火力の高い武装、一体誰が作ったのか。
一応携行武器として人間サイズでも存在するらしいが、ショットガン自体出番の少ない武装なのに、必要性はあるんだろうか?

ジャコッ、という駆動音。最初の薬莢が装弾されたのを確認し、即座に引金を引いた。

『うわっ!!』
『これは、散弾か!!』

そう、今回も相変らずの散弾だ。散弾は射程距離に応じて威力が増減するので、あまり得意な武装ではない。しかし、広い制圧範囲は何よりも魅力であり、また威力の増減は、逆を言えば至近距離では最大級の威力を持つという事だ。
――武器とは何れも使い様。
トーレ姉の訓練を思い出して、若干身を震わせて。

ガチャコッ――ドカン!!

『うわっ!!』
『落ち着け! シールドを抜かれるほどの威力は無いが――然し、エネルギーが……』
『ち、チクショウ!!』
『おいマリア!!』

と、今度は2号機のほうが完全に機体を反転させ、そのままこちらに向かって斬りかかって来た。
咄嗟に回避しつつ、今度はショットガンを1号機に狙って放つ。流石に今度は対応できたらしく、無線からは『くっ!!』という苦しそうな声が聞こえ、1号機は見事に回避をして見せた。

ふむ、緊急回避性能もまずまず。まぁ、機体の緊急回避能力と言うよりは、パイロットの回避能力が予知染みているというのが正解だろう。何かコアラの回避ってぬるっとしてる。正直ただサイドスラスター吹かしているのとの違いがわからない。

まぁいいさ。
さて、第二世代型――つまり、コアラとの連続戦闘許容時間は、一機5分だった筈だ。二機合わせて10分か。
ちなみにこの制限と言うのは、世代差のある機体相手に戦闘を続けた場合、どう考えても虐めになる。まして此方は累計搭乗時間がそこらの雑魚とは桁違い。この大会を運営する政府のほうも、ドクターから私のレギュレーション無視な性能を聞いて、私と言う存在のチート性能を勘案して、私に対してある程度の自重を求めてきたのだ。

まぁ、殺(ヤ)ろうと思えば、背後からくっついてスラグ連射で即殺です。あくまで私は性能を魅せるための囮なんだから。

さて、と言うわけで残り1分。そろそろ、少しだけ本領を発揮してあげよう。







Side Other

「チクショウ!!」
『焦るなマリア!! 焦ればヤツの思う壺だぞ!!』

くそ、くそ、くそ!!!
オレの特技の瞬時加速。それは、嘗てのモンドグロッソで優勝した戦女神、チフユ・オリムラも使った技であり、近接系IS乗りにとっては必須のスキル。必須にして、極めれば必殺とまで言われるスキルだ。
オレは極めたとは言わないものの、それでもISパイロットとしては相当な修練を積んでいる。それを軽々と回避するとか――アレのパイロット、一体何者だ?

オレが所属するAMIのコアラ。コレは第二世代機過渡期に生まれたポンコツで、改良がなされたとされるコアラ改でも――乗ってるオレが言うのもどうかとは思うが――ポンコツの域を出ない。正直、これならまだフレーム的に安定していた第一世代型のほうがマシなんじゃないだろうか、と言うほどの代物だ。

何せ、無改造のコアラときたら、積載量最大で最大加速したら、その途端に追加装備を装備した部分が根元から折れる。で、慌てて急停止すると、次に全身の装甲と内装の一部が吹っ飛ぶ。次の瞬間、ISは完全に機能を停止する。
正直、ゴミとしか言えない。それでもAMIにISコアがまわされるのは、国営であるという事と、それでも武器の性能に関しては一番優れていたというおかげだろう。
まぁ、話を聞く限り、第三世代が量産されるような時代になれば、それも怪しいが。

「く、このお!!」
『だから落ち着きなさいマリア!!』
「オレぁクールだ!!」

両手に展開していたヒートクローを格納し、即座に展開したのは二丁の拳銃。13ミリという、人の携行するサイズとしてはトンデモ口径を装備したそれ。PICを使用して漸く使えるほどの威力を持つソレは、対人で使えば人が木っ端微塵になるレベルの代物だ。
開発者どもは「ジャッカル」って呼んではしゃいで、何故かその傍で枕を抱いてやがった。いみわかんねぇ。が、威力に関してはさすがAMI。直撃すれば絶対防御のエネルギーをかなり削ってくれるはず。

――ドカンッ!!

放たれる散弾の壁。それをイグニッション・ブーストで回避し、一瞬の息を入れて再びイグニッション・ブースト。連続してイグニッション・ブースとが出来れば随分良いのだが、技術者度も曰く、スラスターを個別に制御するには相当な情報処理能力が要るとか。要するに私には無理で、技術的にサポートするには技術レベルが不足しているとか。役に立たない技術者どもめ。

イグニッション・ブーストで接近し、即座に60ミリを乱射。敵機――確かレイとか呼ばれていたその水色の機体は、それを即座に回避。此方のコアラ改とは違い、スラスター噴射による緊急回避は見事な物だ。

「チクショウ!! なんだあの回避性能は!! ウチのスラスターにアレつけやがれ!!」
『確かに、とんでもないわね。というか、ウチが酷いだけかしら?』

あのサイドスラスター。あれの瞬間噴射だけで、どうみてもコアラ改の瞬時加速並みの推力があるのは明白だ。
――チクショウ、良いなあれ。あれ使えれば、オレなら近接戦闘で無敵だろうなぁ。

『まぁ、それならそれで対処法はあるわ』
「――てめぇ、まさか、アレやる気か?」
『ええ、その心算』
「バカヤロウ、ありゃ半ば自爆技だろうが!!」
『だから、マリア、貴女にも協力して欲しいの。幸い何時ものサシじゃなくて、協力も有りなんだし、あなたが囮になってくれれば、私も損害を被らずに住む』
「――まぁ、それしかねぇか」

言って、残存エネルギー量を確認する。
バリアを削られた所為で、残存エネルギー量は残り40パーセント。この戦闘が終われば、どちらにしても一度機体を休める必要がある。

――が。

「その前に、落とさせてもらうぞ、RAY!!」
『カウント3!!』

イグニッション・ブーストでRAYに突っ込む。さぁ、これが回避できるか!!


Side Other End







さて、どうやら彼女達にはなにやら秘策があるらしい。
私って、量産型とか汎用型って結構好きだ。弱い機体で強い機体を圧倒するのとか見ると血が滾る。
そんな私だ。彼女達の通信が実は筒抜けで、コンビネーションアタックを狙っているのとかも、確りばれている。

――のだけれども、あえてそれに乗る。

並び、斬りかかって来る2号機。両手のヒートクローなんてネタ装備を、けれども凄まじい速度で振るってくる2号機パイロット。うん、コアラの性能は確かに[ぴー]だが、彼女達の戦闘センスは凄いと素直に賞賛できる。

『来やがれニュービー(しんがた)、ISの性能差が、絶対で無い事を教えてやるぜ!!』

誘われるまま、左手のレーザーブレードでとっ突く。
途端、ソレを回避するようにして――って。
脳裏に走る強烈な敵意。なるほど、コレは囮!!

かわされ、イグニッションブーストと共に突っ込んでくる2号機。ソレをサイドスラスターで回避して――ドカンッ!!

『これでどうだこの[ピーーーーーーー]が!!』
『マリア!! 公共の場でその言葉遣いは止めなさい!!』

通信機が五月蝿い。一体何処の夫婦漫才だというのか。
さて、今さっき、何があったのか。ログを参照しつつ、頭の中に立体模倣図を描く。
ふむ、要するに、私が2号機に集中している間に1号機は私から姿を隠す。一般的に人の直上と言うのは警戒が薄くなる物だし、多分上空にいたのだろう。
で、私が2号機と格闘戦。二号機が私と戦い、その最中、イグニッション・ブーストを用いた瞬間的な接近による攻撃。ソレを回避する為に、私が一瞬イグニッション・ブーストなり緊急減速するなりと踏んだのだろう。
実際、クイックブーストで回避して――その硬直を狙い打たれた。

「まさか、2段を使わされるとは」
『『!?』』

漏らした声に、通信機から息を呑む気配。――あぁ、ハイパーセンサーか。

二段。要するに、QBを二連続で行う、と言うだけの物。但し後に開発されることになるであろうリボルバー・イグニッション・ブーストと違い、メインスラスターではなくサイドスラスターで行えるため、攻撃ではなく主に回避に使う。またそのか速力は瞬間最大速度で800キロを記録し、文字通り目にも留まらぬ速度での移動が可能。

2段QBというのは、要するにそのQBを2連続で行う、と言うだけの物だ。
――が、その効果は素晴らしい。只でさえ素早いQBを二段連続。その速度は高速戦闘用に調整されている筈のISのハイパーセンサーですら捕らえきれず、事実今彼女達は私の姿を見失っている。

『上だと!?』
『そんな、馬鹿な!!』

驚愕しているところ悪いのだけれども、そろそろトドメを――――

――Pipipipipipipi


とか考えていたら、ISがモニターに経過時間を表示していた。
戦闘開始から既に11分。うわぉ、リミットオーバー。

驚愕し構える2機のISを一瞥。ふむ、相手は未だやる気らしい。

「――なんだけど、残念ながら此処まで。次の会戦を期待しててね」

一言残して、即座に機体を翻す。オーバーブースト(OB)。ジェネレーターの最大出力を振り絞り、限界ギリギリの推力でその場から離脱する。

目指すは先行集団。2機のIS、リガズィーとアルギュロスと呼ばれた馬鹿でかい機体だ。



格下相手を苛める回。
存分に無敵MODを堪能した次は...
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