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21 Intermission 7 νG - HWS・DFF

2012.06.12 (Tue)
[やぁ、スバル。私、ジェイル・スカリエッティだ。件の代物が出来上がったので、早速キミの元に届けようと思う。最初はシドニーに先のメールと一緒に送る心算だったのだけれども、開発に少し手間取ってしまってね。で、漸く完成したのでこうして其方に打ち出したんだ。そう、VOBのIS以外への実用試験は成功だったよ。まぁ、コレは余談だったかな。]
[さて、本題だが、君の構想にあったフィン・ファンネル。コレは凄いね。BT技術を弄っている内に感じたんだけれども、コレはBT以上の代物だ。BTは精々キミの構想にあったファンネルレベルだね]
[あまり余談を長くするとキミは読み飛ばしそうだから、速く本題に入れとウーノにせかされてしまったよ]
[さて、そういうわけで開発したフィン・ファンネル(以下FF)の性能について記載しよう。
先ずFFはキミの構想どおり、ジェネレーター付きのオールレンジ兵器として開発した。BTのような蓄電式ではなく、一機一機に小型のジェネレーターがついているため、連続稼働時間はBTの数倍は保障する。この辺りはトーラスからの技術提携に感謝するといい。何せFFはBTのようなレーザー兵器とは違いビーム兵器だ。向うの粒子制御技術、及び小型ジェネレーターはとても参考になっている。
更に本体に連結している間はスラスターとして機能し、その上宇宙空間ではAMBACとして稼動する。
うん、なんとも欲張りな構想だけど、それを実現してしまう私も凄いとは思わないかね!]
[――話を戻すが、と言うわけで完成したFFだが、折角なので6機ではなく12機ほど用意してみた。キミの構想にはH-ν案やHWS案に並び、DFF案があっただろう。折角なのでそれにしてみては如何だろうか。話は先に月光に通してある。背部コネクトは既に変更してあるはずだね。それでνG-HWS-DFFへと換装することが出来るはずだ。くくく、然し面白い実験をさせてもらった。]

[そうそう、最近ウーノ、ドゥーエ、トーレ、クアットロ、ギンガの5人が寂しがっている。最近此方にも新しい子が入ったし、近いうちに一度顔を出して欲しい。
――J・S]





と言うわけで、早速送られてきたFFをインストールしてみた。

「うわ」
『だから、うわは……わぉ』

そうして完成したνG-ヘビーウェポンズシステム-ダブル・フィン・ファンネル[FA-93HWS-DFF]。
その姿は、HWSの純白のドレスのような姿と左右に伸びる翼のようなFFと相まって、まるで天使みたいな――って、だから自分の姿にどんな感想をんにゃあああああああああああああ!!!!!!

『凄い、まるで天使ね』
「はうっ?!」
『!? ど、どうかした?』
「な、なんでもないです」

落ち着け私。クールだ。KOOLに成れ!!

「と、とりあえず機体性能の稼動テスト行きましょう!!」
『そ、そうね』

言いつつ、機体の向きを変える。
現在私が居るのは、月光ラボから少し離れた宇宙空間。
嘗て20世紀半ばの冷戦に打ち上げられまくった軍事衛星のデブリがわんさかと堆積していた、そしてISが登場して以降、まるで何かの鬱憤を晴らすように国際宇宙開発連盟のISの手によってデブリが駆逐された、そんな重力ベルト地帯の一つ。

現在此処に展開されているのは、私のνGと、テスト用と観測用のガジェット・ドローン一型改が数機ずつ。

『それじゃ、最初に9mmバルカンね。ターゲット射出』

ガジェットから飛び出してくるターゲット。そのあたりのデブリを採取して作られた簡易ターゲット。
それを頭部センサに横付けされた9mmバルカンで撃ち落す。
ちなみにこの頭部センサ、V字アンテナとか派手な割に、指向性ハイパーセンサーや広域レーダーなどの、マルチセンサー端末だったりと、汎用性の面では割と重要なパーツだったりする。

『OKね。それじゃ次は肩部ミサイルのテストよ。マルチロックオンシステムのテストのために、此方からもミサイルを撃つわ。ミサイルで迎撃して頂戴』
「了解」

そうして一型改から放たれるミサイルの雨。
此方のミサイルのマルチロックオン数は、最高で18点。その全てをフル活用させて、迫り来るミサイルの全てを迎撃した。
うん、ロックオンに掛かる時間も短いし、ミサイルの速度と旋回率も大体把握した。

『次は、ビームサーベルね。少し出力が調整されて、威力が上がっているらしいわ』

腰部にジョイントされたビームサーベルを引き抜き、試しに一閃。
うん、少しサーベルのレンジが伸びたかな?
試しに射出されたデコイに向かって一閃。――岩の塊のデコイが、ものの見事に真っ二つになった。
しかもコレ、断面は切断面じゃなくて溶解してる。

『良い様ね。とりあえずコレで基本武装は終わりね。次は跡付け装備よ。ハイメガライフルとハイメガシールドを展開しなさい』
「了解」

ハイメガシールドにハイメガライフルね。
正式名称はハイパーメガライフルとハイパーメガシールドね。

無言で展開されるライフルとシールド。
なんというか――想像していたよりは小さめで、少し拍子抜けした。
何せもとのイメージがでかいから。――よく接合部分がへたったし。

『それじゃ、ハイメガライフルの試射を』

言われて、飛び出してきたターゲットを撃破。
凄い、ターゲットデコイが爆破散逸したよ……。

『ダミーバルーンも一応積んであるけど、試しておく?』
「一応、お願いします」

一型改から放たれる複数のミサイル。
それを確認して、シールドからダミー・バルーンを射出。その影に隠れるようにして真横にクイックブースト。
このダミーバルーンは、本体と誤認しやすいように、一定の熱量やセンサー反応がするように仕込まれている。ダミーバルーンは地味にコストが掛かったが、高速戦闘では多分役立つだろう。爆雷にも成るし。
そうして、ミサイルは狙い違わずダミーに直撃。バルーンに設置された爆雷とあわせて、盛大に閃光を撒き散らした。

『うん、凄い威力ね。この時代にデコイとか、どの程度の物かと思ってたけど……』
「コレは使えますよ。多分ね」
『今のを見る限りそのようね。それじゃ、次はハイメガシールドに設置されてる大口径メガ粒子砲の試射よ!』

何故か興奮しているエルザさん。何を興奮しているのかとぼんやり考えていたら、不意にハイパーセンサーに何かが反応した。
巨大な質量。背後から来るそのプレッシャーに振り返って……思わず唖然とした。

「ちょ、うぇええええ!!??」

其処にあったのは、巨大な岩の塊。

『ついこの間地球圏に流れてきた流星よ。検査した結果、何の変哲も無い石ころの塊らしいから、何の遠慮も無く砕いちゃってくれて構わないわ』
「勿体無くありません?」
『ただの岩よ、コレ』
「いや、資源衛星に改造するとか、軌道エレベーターの錘にするとか」
『前者にしろ後者にしろ小さすぎるわ。その癖、地球に落ちると結構なダメージが見込めちゃうのよね。危険だから砕いたほうが安全なの』
「なる……了解。コレより破砕作業に入ります」

そうして、左腕のハイメガシールドを構える。
エネルギーの充填は展開した時点で自動的に開始され、充填は既に完了している。

「撃ちます」

一言かけてからの発射。
放たれた金色の閃光は、野太い光の柱となって巨大な石ころの中心を穿った。

ズッ、と一瞬向こう側へと押されたように動く巨大なデブリ。次いで亀裂から四方に皹が走り、そのままゆっくりとばらけ、IS程度のサイズの破片へとバラけた。

「どうです」
『いいわね。それじゃ、次は待ちに待ったFFの稼動テストとしましょうか』
「サイコミュは一応調整しましたけど、FF側の調整は未だ甘いですし……」
『まぁ、取り敢えずはテストよ。そうね、今砕いたデブリが散逸してるわよね。そのIS以上のサイズの中規模デブリを潰す、と言うので動かしら』
「それで行きますか」

小さく息を吐いて、意識を集中させる。
――思念波、サイコフレームによる増幅を確認。
――思念波のFFへのリンクを確認。
――意識領域拡大。
――カオスタスク、ファンネル一機につき複数思考を割り振る。
――FF起動。

ガチョン、と音を立てて背中の接続がパージされる。

「――行け、フィンファンネル!!」

光の帯をたなびかせて羽ばたくフィンファンネル。
12機のそれらは、奇妙な軌道を描いて、一つ一つ中規模デブリを叩き潰していく。
途中制御のぶれたファンネルが隕石に直撃しかけたが、其処は此方のカオスタスクによる制御で即座に回避。そうして、一定以上のサイズのデブリは、そのこと如くをFFによって叩き潰された。

「オマケだ!」

そうして、デブリベルトに飛散した隕石たち。それに向けて、リチャージの終わったハイメガシールドを向ける。
ゴウッ、という音と共に放たれるビームを、デブリベルトに向けて薙ぐ。
途端、宇宙に現れる赤いライン。灼熱した隕石は、そのまま発生した推力によって、宇宙の何処かへと吹き飛ばされていった。


『馬鹿火力』
「ですね。コレって一般的なISの出力を超えてません?」
『そのあたりは、NC社とトーラス社の合同開発した小型ジェネレーターの産物なんじゃない?』

まぁ、PAを装備していない本機だけど、共同開発されたジェネレーターは積んでるし。

「とりあえず、コレでテストは終了ですかね」
『そうね、後は機動テストを少しやっておきましょうか』
「あ、忘れてた……」

そうして、その後QBやOBのテストと、巡航機動や戦闘機動の簡単なテストをしてから、その日のテストを終えた。
HWSになって機体挙動が重くなるかと思ったけれども、思っていたよりは変化が無いことに驚いた。

などなど、実験結果をレポートにしてドクターに提出。
ついでに月光ラボの面々に休暇を与えて欲しいと申請。
その結果、即座に地上からOKが来たので、その結果を皆に報告。

「よっしゃ、パーティーだ!!」
「「「「「「「「「「イィィィィィィィイイイイイヤッホオオオオオオオオオオゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」

「……まぁ、喜んでくれたのなら敬重なんだけどね」

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コメント
誤字報告

✕ 次は跡付け装備よ。ハイメガライフルとハイメガシールドを展開しなさい

◯ 次は後付けけ装備よ。


お引越しお疲れ様でした
振動破砕がラストまで読めそうなので嬉しい限りw
yuki | 2012.07.08 10:22 | 編集
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