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11 屋上の放課後は魔性に魅入られて。

2012.07.04 (Wed)
「答えろ。貴様は一体何者だ」

とある日の放課後。ロボっ子に呼び出されて女史中学校舎の屋上に訪れた俺は、金髪合法ロリ――じゃない、エヴァンジェリン・アタナシア・キティ・マクダウェルに、そんな問いをぶつけられていた。

「新任の副担教師の諏訪鋼一です。――前にも言ったと思うんですけど」
「巫山戯るな。貴様、魔法関係者だろう」
「魔法の知識はありますね。魔法は使えませんが」

さらりと答えてみる。途端少し詰ったような合法――マクダウェル。

「ふん、それは嘘だな。巧妙に隠している様だが、私には解るぞ。貴様の内から匂う闇の気配が」

そういって手の平に魔力を溜めるマクダウェル。
なんだろうか。見ていて哀れになるほど貧弱な魔力なのだが、それでも魔法の矢一本分くらいは十分に賄える魔力だ。

何の心算だろうかとぼっと見ていると、不意にマクダウェルがその手を此方に向けた。
「『闇の精霊1柱、魔法の射手・闇の1矢』」
「ちょ、うおわっ!?」

咄嗟に回避するが、その魔法の矢はバッサリと俺の副の裾を削り取って。

「――わぉ、父さんの魔法の矢とはえらい違いだ」
「ふん、貴様の父親が何者かは知らんがな。600年の研鑽の成果だ。魔法の矢一矢しか使えん今の私とて、そこらの十把一絡程度に後れを取る事は無いぞ」

そういって、再び手の平に魔力を集めていくマクダウェル。
うーん、なるほどなるほど。要するにこの合法ロリ、魔力が足りないからと魔力を圧縮して瞬間的な出力を高めているわけか。
要するにコンデンサの増幅装置みたいなものだ。
その為、魔法の矢一矢を行使するには十分な魔力を得て、その上彼女は600年を生きる吸血鬼だ。術式の構成からして、内の父親(魔法使いとしては三流)とは、まるで別物扱いだ。

「因みに、攻撃してきたという事は、反撃しても言いという事ですかね?」
「ふん、反撃できる物なら、な」

そういって再び魔力を高めるマクダウェル。
ちくせう、意味が解らん。コレはもしかしてあれか。学園長のジジイの陰謀かっ!!

とりあえずピンチと感じて素早く右手を左腕に伸ばす。
スーツの袖に隠され、腕に貼り付けるようにして取り付けられたソレ。貼り付けられたキーボードを、右手で素早くカチカチとキーボードをタイプする。
拙い拙い、今装備している武器なんて、左手のヒートワイヤーしかないのだ。
早く機械式背嚢を――っ!!

咄嗟に飛び退いたその一瞬。寸前まで立っていた空間に、一瞬だけ白い繭のような物が現れ、次の瞬間再び虚空に消えた。

「ほぅ、今のを避けるか」
「――因みにマクダウェルさん、今の何?」
「答えると思うか?」
「ですよねー」

エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。
この世界では、600年前から存在を確認されている真祖の吸血鬼だ。
太陽を克服し、古くから知識を蓄え続ける脅威の象徴。いわばナマハゲ。

そして俺の昔の記憶を検索する。
此方に転生して以来、最初の記憶はほぼ喪失してしまっていた俺だが、その問題はカリンと合流した時点で解決されている。

カリン――というか、あの世界の魔導書と言うものは、その多くが魔術的に多重幾何学構造的に情報を含んでいる。つまり、たったの一文に数百近い読み解き方がある。
簡単に言うと、一文に情報が圧縮されているのだが。

俺は、繰り返す無限螺旋の中、自分の記憶が無為に削られていくことを恐怖した。恐怖し、次へ持ち込むために、外部ストレージに記憶を保存する、という方法を考えた。
それが、カリン――ネクロノミコン再編再訳版だ。
コレには俺の記憶のほぼ全てが記録されている。始まりの記憶は勿論、コイツが作られるまでの全ての記憶、カリンが生まれてからの全ても記述されている。

その中から、項目・ネギま!を検索。
情報項目、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルの情報を選択。
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルの代表的戦術パターンを検索。ヒット。
闇と氷の魔法を使う「悪の魔法使い」。不死身に近い再生能力と真祖の莫大な魔力、そして600年の研鑽こそが真の脅威。
代表的戦闘手段――「|闇の魔法《マギア・エベレア》」「人形繰り」「操糸術(ただし人形繰りスキルの一部)」「大東流合気術」など多数に渡る。
※学園結界と登校地獄に封じられている現状、魔力は1割も無い。
※若干の魔法行使は可能。触媒による補助により、魔力の上がる夜間帯は更に魔法の行使が可能。
注意:めっちゃ強い。結界と封印が解けると本編最強。結界がなくても最強。公式チート。ただし味方にすると慢心スキルにより若干補正がかかる。



最後の注意書きは何だっ!! じゃなくて。

「――っ!!」

直感に従って左腕からヒートワイヤーを1メートルほど伸ばして振り回す。
途端、何かがワイヤーに当たり、ブスブスと音を立てて霧散した。

「ほぅ――これも躱すか。然し、なんだそれは。何かのアーティファクトか?」
「こ、答えるとでも?」
「――ふ、よかろう。ならばイヤでも喋らざるを得なくしてやる!!」

ちょ、マジこえぇ!!

気が付いたらすぐ傍まで近寄ってきているマクダウェル。なんだったか、歩法、縮地法のダウングレード――瞬動だったか、それか。
判断した瞬間に腕を取られ、投げ飛ばされると判断した瞬間に相手の腕を組み取って肘打ちをつきこむ。

「ぬ」
「くっ!!」

が、これほどの至近距離から打った裡門頂肘だというのに回避されるとか!!
そのまま腕を捻られそうなのを感じて、即座に大きく飛び上がる。マクダウェルの手を軸に回転。そのままマクダウェルの延髄に向かって蹴りを――

「あがっ!」
「ふむ。応用はまぁまぁだが、そもそも応用しなければならんような状況に陥る時点でマイナス。功夫が足りておらんな」
「き、厳しい事で……」

口元が引きつる。チクショウ、俺は開発者であり魔術師であって、格闘戦はオマケなんだぞコラ!!
どこぞの「赤いあくま」が護身術も必修科目とか言うから、色々手広く浅く格闘を学んだのだ。あくまでもオマケなのだ。クンフー足りずて当然だ。

……なんて、負け惜しみになるもんなぁ。だから言わん。

「ククッ、どうした。この程度か? だとすれば残念だが……」
「――そぉい!!」
「ここで――って、おぃぃ!!??」

思い切って空に踏み出す。
魔術も魔法も当然使わず、校舎の端、策を乗り越えて一気に。
屋上から飛び出した身体は、この世界にも当然ある物理法則、重力にしたがって真下へと加速していく。

「しかぁし、タイミングを見計らってきてこそヒーロー。俺はヒーローではないが、だとすれば此処でタイミングよく来た彼奴こそがヒーロー。でもあれ? 機械式背嚢って人か?寧ろロボか? あいや人格すらない背嚢はヒーローにあらず。寧ろヒーローの強化パーツ。いわばバターのような名前の女助手が「○○、新しい顔よ」と差し出す予備パーツ。然し新しい顔とかある意味シュール。つまり彼奴は整形し放題。人の第一印象とは顔で決まる物であるが故、顔が毎回変化する彼奴は一体如何やって周囲に自らを同一人物だと印象付けているのか。生む深遠なテーマで――って地面近ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

そうしていつの間にか近付いていた地面。
変なテンションで喋り続けているからいつの間にか地面が近くなる。けれども、コレはやらねば成らぬのだ。なさねば成らぬ。いわば一種のお呪い。自らを書き換える自己暗示。

「Camon Let's Play!!」

空の彼方に輝く一つの星。シャキーンとまぶしく輝くソレは、噴煙を吐出しながら空を翔け、やがて落下する俺の背後に並び立つ。

「!装☆着!」

飛来したのはねずみ色のドラム缶。
シャキーンと動体に撒きつくハーネス。
ドラム缶からニョキリと生え出る4本のアーム。
プシュシュと噴出すスラスターは、墜落する身体を180度回頭。
ドンッ、と音を立てて地面に着地。ショックアブソーバーにより着地の衝撃は大きく相殺される。
……それでも脚にジーンと来たが。

「超西式《スーパーウェストしき》機械式背嚢《メカニカルバックパック》、装着!! さぁ、よくもやってくれたな金髪ロリータ大きなお友達達の味方合法ロリめ。反撃の時間だ!」


こっちの更新忘れてた。
てへっミ☆

...試しにやってみたが、死にたくなった。
然し今読み返してみてもやっぱり厨二病が酷い。我が事ながら。
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