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03 オリジナル破壊ロボは漢の浪漫

2012.07.16 (Mon)
「ひゃーはははは、どうであるか我輩のスーパーウェスト無敵ロボ28壕CR~シント、再生~は!!我輩科学の使途であるが、我輩の望む科学を実現するには周囲の基礎技術が追いつかない。ああ、天才は常に孤独、孤独は寒い、寒ければ肌と肌で暖めあおうぜって山男はイヤー!! 我輩ノンケであるが故にしりを狙うその目はらめらめよってん? ゴゴゴゴゴゴ? 何だアレは、白い――壁です。ナ、ナダレダー!! そう叫んだ隊員A、なだれに飲み込まれた彼の遺品は唯一、その彼の声を記録したビデオカメラが見つかったのみであった……」
「ドクター、本筋に」
「おぉうそうである、要するに、我輩錬金術に手を出して、無敵ロボを更に強化したのである。こうなってしまったからには貴様等のロボット、デモンベインとかいうのにも最早敵ではないのであ~るっ!!」

言いつつ撃ち放つドクターの無敵ロボから放たれる数十の砲弾。
地味に錬金術で鍛えられ、魔術刻印が刻まれたあの弾丸。あの弾丸は線状痕により回転する事で、その回転自体を儀式と見立て、周囲のマナを巻き込みながら飛来するという、ドクターのドリルのオマージュ的な弾丸となっている。
但しこの弾丸、魔導理論を使う上にかなり高コストである為、使いどころが難しい上に俺が居なければ製造すら出来ないという代物だ。
ドクターに内緒でこっそりと生産してみたのだが、どうやらかなり有効な様子だ。

砲弾を喰らい、盛大に爆炎をあげるアイオーン。ふふふ、やっぱり俺、錬金術のほうが好きだなぁ。
というか、ロボとかメカが好きなのだ。

エリート魔術師大十字九郎の操るアイオーン。流石に戦闘の素人である大十字九郎には、いきなりデウスマキナで戦えといってもそりゃ戸惑うだろう。

と、思っていたら僅か2戦目にしていきなり霊燃機関全力稼動させて体当たりかました。
あんな魂の消耗の激しい術式、よく使う気になったもんだ。――いや、案外アル・アジフが見かねて勝手に使ったのかな? うへぇ、使用者の寿命を勝手に削る魔導書……恐ろしい。いや、使わなければあの時点でお陀仏してたかもだけどさ。




104週目


「で、ドクター。如何だった?」
「うぬぅ。あのデウスマキナであったか。やはり強靭。やはり強大。しかし、しかしである。目標が高ければ高い程、我輩やる気がムンムン出るのであ~る! 早速修理に入ったスーパーウェスト無敵ロボ28号も新たな改造を施している最中であるし、次は、次こそはあの憎っくきペド野郎、大十字九郎を我輩のこの手で――」

長くなりそうだったので意識を博士から逸らす。
現在の俺は、ドクターに弟子入りし、アーカムでの破壊活動に勤しむ日々を送っている。
というのも、ドクターの脳みそは狂人のそれだが、然しその技術は間違いなく一級品。最初に深く関わる原作キャラがドクターだというのは色々悲しくなってくるが(シュリュズベリー博士はあくまで教師と生徒の関係)、それでも彼の知識は素晴らしいものがある。
特にあのドラム缶。マジパネェ。現在アメリカの主力ミサイルやらMBTの主砲の直撃を喰らい、それでも平然としているあの化物。

冷静に考えて欲しい。普通、60m級のロボットを、誰が個人で製造出来る?
当に化物。まさに科学の怪物。大天才ドクターウェストは伊達ではない、と言うことか。

「うーん、俺も頑張らんとね」

呟きながら、ウェスト式高度情報処理用演算端末43号『できるんですか』――要するにパソコンのキーボードを弄りながら、そんなことを呟いた。




トイ・リアニメーター。コイツの汎用性は、ちょっと洒落にならないレベルで高性能だ。
とりあえず一機コイツを作ってしまえば、後は勝手に自分達で自分を量産して、凄まじい速度で作業を開始する。
俺もドクターの下で働き出して結構立つが、多分最も汎用性の高い作品はコレなんじゃないだろうか。
ただ、現状でこいつの名前はトイ・リアニメーターではなく、ただのウェスト式滑空方自動作業機械、という名前らしいいが。
はてされ、これがどんな経緯を辿ってトイ・リアニメーターと成るのか。
当に深遠なテーマと言うやつだ。

「ふんふんふーん」
「おや、陰気な貴様にしては珍しく機嫌が良さそうであるな?」

ふと、通りかかったドクターにそんなことを言われる。
まぁ、機嫌がいいのは事実なのでにやりと笑いながら肯定する。

「考えていた設計図に、一通り目途が付いたからな」
「ほほぅ、貴様の言っていた対デウスマキナ用破壊ロボ、と言うやつか」

ドクターの開発した破壊ロボ。それは、大元を辿ればシュリュズベリー博士のアンブロジウスであり、万能背嚢であり、自動ステージであった。
其処には、彼の作品の延長と言う属性はあっても、そもそもとして対デウスマキナとしての性能は鑑みられていない。

であるならば、最初から対デウスマキナを考えて製造された破壊ロボを作ったとしたら。どうだ。
そう考えた末に製造したのが、この機体だ。
正方形に見えて、地味に台形になっている四角い本体に、対魔術弾頭を搭載した大型レールガンを一門、小型無軌道レールガンを四門装備。さらに4本生えた腕には、其々ドリルとパイルバンカーを2機ずつ装備させた。
他にも万能投射砲やら万能マジックハンドやら色々装備しているのだが、まぁ実戦ではそう使うまい。
右側面にはスポンサー「ブラックロッジ」
左側面には技術提携「世紀の大・天・才 Dr.ウェスト」
そして背部には「PAD-01」の文字がそれぞれ刻まれている。
プロトタイプド・アンチ・デウスマキナ
まぁ、パッと見は正直ダンボールなのだが。スポンサーとかでかでかと書いてるし。

「まぁ、とりあえず。これ、完成し次第使ってみてもいいですかね?」
「ふむ、まぁ貴様の開発であるし、好きに使うがよかろう」

うん、さすが博士。話がわかる。






で、対鬼械神用破壊ロボ、通称ダンボールで出撃してみた。

「は、破壊ロボ!? ってことはまたあの■■■■か!!」
「うぬぅ、意味も無く唐突に登場するとは流石■■■■。突拍子もない」

うーわー、なんだかドクターと勘違いされてる。
まぁいい。折角なので勘違いをそのままに、適当に暴れまわってみる事にした。
といっても、なるべく人的被害を抑えるように、市外で盛大に武力アピールをして、ある程度住民が避難を終えたタイミングで市街地に突撃。
うーん、このあたりの区画は大分古くなってきているし、潰しておけば都市計画の一環とか言って覇道が勝手に改造するだろうな。うん。
万能投射砲からの投射で爆撃を行い、古い区画を徹底的に破壊。ついでに裏路地も叩き潰しておく。
ああいう古臭くて薄暗いところには、怪異とか悪人とかが沸きやすいのだ。

他にも字祷子反応が高いところを優先的に叩き潰していると、その内何処からとも無く件の聖句が響き渡ってきた。

  「永劫
アイオーン

  時の歯車 断罪
さばき
の刃
  久遠の果てより来たる虚無
  永劫
アイオーン

  汝より逃れ得るものなく
  汝が触れしものは死すらも死せん!!」

そうして目の前に顕現するアイオーン。
ふむ、矢張りデモンベインに造詣が似ているなぁ。
デモンベインが先なのか、それともアイオーンが先なのか。うーん、コレもまた深遠な命題だ。
いや、線自体はデモンベインの流用って話だけど。世界観的な意味で。

「さーて、覚悟はいいかウェスト!」
「油断するなよ九郎。彼奴の機体は何時ものドラム缶ではない。彼奴は■■■■だがその技術は本物だ。努々油断するでないぞ!!」
「おうよっ!!」

ガチョガチョガチョン! と音を立てて爆走してくるアイオーン。
ふーむ、デモンベインに比べるとなんとも足が速いな。やはり完全な字祷子体である為に、モノ自体が物理法則を歪めてるのか。
ふむ、成程。基礎スペックはアイオーンが上、ね。

成程成程。これでは尚更、ドクターが大十字に勝つのは無理だろ。

というわけで、とりあえず現れたアイオーンに向けて、コレでもかとレールガンをお見舞いしてやった。

「そんな物今さら効くんガッ!?」
「な、何事だっ!?」

ふふふ、途惑っている途惑っている。
このレールガン、弾頭自体に破魔術式が刻まれている。弾頭自体、幾つかのパーツとして製造し、立体魔法陣を組み込んで製造されたものだ。これも投射時に起こる回転を儀式と見立て、周囲の魔力を引き込み、字祷子構成に大きなダメージを与える事ができるのだ。

慌てたアイオーンは古き印を盾に、片手で“魔術師の杖”を召喚しようとしているが――甘い!

頭部に装着されている大型レールガン。最初から充填しっぱなしのソレを、即座にアイオーンに向けて撃ち放つ。
と、弾頭はまるで紙を破るかの様に容易くエルダーサインを引き裂き、アイオーンの片腕を派手に捥いで魅せた。

フゥーハハハハハ!!! どうだ!! 見たか!! これこそ対魔術用徹甲レールガン!!
コレでもかと言うほどに対魔貫通能力を高め、デウスマキナですら貫く大型レールガン!!
命中精度は中型のそれに劣るものの、威力はまさに必殺! 夢幻心母だろうが撃ち落してくれる!!

「ぐ、バルザイの偃月刀!!」

さすがに此方の鍛造は素早い。即座に此方に詰め寄るアイオーンは、片手に持ったその偃月刀を此方の頭上から振りかぶり――
――ふんっ!!

「久遠の虚無へ――なにっ!?」

ガツン、と音を立てて弾かれる偃月刀。
それは、二本の細長い杭。パイルだ。
超磁力により加速された槌でパイルを叩く事により打ち出されるパイル・バンカー。
射出するパイル自体には貫通術式、それを覆う投射体には防御術式が刻まれている。

「まさかこやつ、魔導理論を!?」

ガパン、と音を立てて機体の背中が開く。
其処から覗くのは大型のファン。ぐるぐると廻るプロペラには、矢張り術式が刻印されていて――。

「周囲の魔力がアレに引き寄せられている!?」
「――そうか! 彼奴め、回転による魔力収集儀式!? 魔術儀式を機械に代用させておるのか!?」

そう、その通り。
ただこのシステム、欠点として怪異を呼び込みやすい、と言うものがある。
魔力だけ選択して吸引してくれればいいのだが、そう都合よくも行かない。この辺りは俺の魔術の腕が上がる頃にでも――。

「ち、拙いぞ九郎!! あのまま放置すれば、彼奴の一撃は間違いなくアイオーンすら貫く!!」
「その前に叩く!!」

近寄るアイオーンに向けてレールガンを乱射。中型のそれは徐々にアイオーンの装甲を削る。
同時に此方も後退し、少しずつ距離を離していく。なに、確かに近接戦闘もできるが、此方には大型レールガンが存在する。そこまでする義理もない。

「く、彼奴め、本当にあの■■■■か!?」
「何時もに比べて戦い方が巧い、というか、冷静すぎる」

そう、現在の大十字九郎は、ミスカトニックのエリート。つまり頭でっかちな魔術師であり、とてもではないが魔導師とよべるようなものではない。
それはあくまで知識による魔術行使の賜物。魔術師としての階位は確かに高い。然し、戦士としての能力はとても語れるレベルに無い。

間合いを操り、此方のペースで戦う。最充填を終えた大型レールガンを、再びアイオーンに向けて発射。
アイオーンはそれをステップで回避するが、その結果アーカムの都市に盛大に溝が出来てしまった。

「チクショウ、避ける事も出来ねーぞ!!」
「ぬぐぅ!! あのガイ■チめええええ!!!」

――あー、ドクター、ゴメン。
内心でドクターに色々擦り付ける事を謝罪しつつ、自らの名を語る心算は一切沸かない。
まぁ、適当適当と呟きながら、適当にアイオーンを相手取るのだった。



一回戦戦績
パイル直撃によりアイオーン中破。システムの不良部分を発見。一時撤退により引き分け。
二回戦戦績。
敵搭乗機変更。デモンベインとの敵対。デモンベインの完成度――80%程度と確認。
アトランティスストライクによる一撃――大型レールガン大破。
デモンベイン脚部にパイルを撃ち込むも、“魔導師の杖”によるクトゥグアの炎により大破。

最終的にドクターがアンチクロスを離脱。同道するも、破壊ロボの大群にタコ殴りにされ、脱出し損ね死亡。
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