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04 そうだ、魔導書を作ろう。

2012.07.16 (Mon)
あかん。磨耗する。
ループが300回を越えた辺りで、そろそろ限界が近いと感じ始めた。
さすがに、人間を止めるでもなく6000年近く生き死にを続けていると、精神が。
その癖魔導師としては何故か二流どまり。未だに機神召喚もうまく行かない。
これは、アレか。消滅するかも。

長く生き過ぎた所為か、どうにもココロが動かない。
何を見ても、何処かで見たことがあるように感じる。
何を見ても、何処かであった事のように感じる。
何に対しても心が動かない。

その事を拙いと感じつつも、どこか諦めている自分が居る。




ただ、俺が一番いやなのは、既に諦めだしている自分が居る事。それこそが最も唾棄すべき事態なのだ。


ナイアルラトホテップの言葉を鑑みるに、多分こんな段階はまだまだ序盤に過ぎないはずだ。
こんな所で砕けるわけには行かない。こんな所で死んでしまう心算は、欠片も無いのだ。

考えた結果、記憶を移す事にしようと思う。
ただ、単に記録を残すだけでは意味が無い。それはあくまでこの世界に属するオブジェクトになってしまう。
では、何等かの記憶を、魂に付随するオブジェクトとして認識させ、俺の転生に同道できるように仕組まねば成らない。

然しそんな代物は早々手に入るまい。魂に同道する外部容量? 賢者の石でもあるまいし、そんな事が出来る代物は――――あ。

待てよ。
この無限螺旋、記憶を保持したまま次のループに移動できるのは、
ナイアルラトホテップと、マスターテリオンとナコト写本ペア、大十字九郎とアル・アジフペア。
この五名のみだ。
ナイアルラトホテップは神で考慮から除外。テリオンとナコト写本もあちら側として除外。

では、大十字九郎とアル・アジフ。
この二者を見る。

――そうだ。魔導書だ。
外道の知識の集大成であるそれ。
不老にいたる知識もあれば、虚数を渡すほどの演算能力をも持ちえ、かつマスターと魂のレベルにおいて契約を結ぶ。

これだ、と思った。

然し、普通の魔導書では駄目だ。
より強い魔力を持ち、より俺と深い縁を持つ魔導書でなければ。





666周目。


なんとも因果な数字だが、今回の目的は、俺専用の魔導書を生み出すことだ。

現在、俺と最も縁の深い魔導書と言うと、あの洋館から得られるネクロノミコンラテン語版だ。
何せ、新訳英語版から入って、次に手に取ったのがあのラテン語版だ。あれと相性がいいというよりは、俺が相性よくなったのだ。

という事で、新たに書き出す魔導書は、ネクロノミコンラテン語版を下敷きにすることと成った。
まぁ、ある意味では安定の選択だろう。

さて、現在の俺の知識は、そこいらの魔導書のソレに比べると、途轍もなく深くなってしまっている。それこそ、ナコト写本であろうと徹夜で熟読でもしない限り狂えないほどに。
此処まで汚染されてしまうと、早々魔導書による汚染を恐れる必要もないのだが、とりあえず初心に帰って心を落ち着けながら魔導書たちを手に取る。

現在手元にある高位の魔導書は、
ネクロノミコンラテン語版、
エイボンの書、
無名祭祀書(黒の書)、
あとエルトダウン・シャーズなんて代物があったのには度肝抜かされた。まぁ、どうも「エルトダウン・シャーズ」自体ではなく、原典の模写を冊子に纏めただけのようだが。

知識だけならば、
クラウディウスのセラエノ断章、
ウェスパシアヌスが入手する前のルルイエ異本
あとミスカトニック秘密図書館の書籍の大体。

コレだけの知識が有れば、割といい魔導書が書けるのではないだろうか。
己の正気と狂気と血と魂と全てを籠めて。




最初に、富士の樹海に足を踏み入れる。
此処はいい。霊験あらたかな霊樹が多く、呪具の触媒と成りそうな死体も大量に転がっている。
ダウジングに導かれるまま霊樹を伐採し、使えそうな者を根こそぎ拾う。拾ったものは、とりあえずで使っているネクロノミコンラテン語版によって亜空間に格納する。
遺体は――さすがに勘弁して欲しかったので、見つけ次第線香を焚いて先に進んだ。

で、手に入れた樹木を製紙して、製本のために一通り必要なものをそろえる。
勿論此処にも一通り細工をしておく。
表紙の背にインクで呪術的な刻印なんかも仕込んでおく。
因みにインクにも細工をしてあり、俺の血液を精製した霊薬を混ぜ込んである。

ふふふ、錬金術を駆使して作り上げたこの紙と表紙。
あとは俺の知識の持てる限りを此処に記せばいいのだ。
さて、始めますか。





3日目。死掛ける。
魔導書の魔力恐るべし。




6日目。死掛ける。
学習しないな俺は。


9日目。また死掛ける。
だから徹夜をすれば死ぬと。




12日目。
また死掛けた。ちょっとダメージがでかいので、筆をおかざるを得ない。



15日目
記述再開。


20日目
旧神の記述、クトゥグア、ハスターなんかの記述は、ネクロノミコンよりもセラエノ断章のほうが詳しかった。改稿。



30日目。
少し休憩を挟む。



45日目。
エイボンの書は良い。外なる神の知識が詳しい。
演算能力も凄く、虚数展開カタパルトやら空間転移の術式に優れている。
これは記述せざるを得ない。




56日目。
やばい。暫く家の外に出ていない。
一ヶ月ほど外に出て、身体を鍛え休めることにする。





86日目
記述再開。




100日目
キリがいいのでメモ。


121日目
拙い、まだ完成してないのに魔導書として成立しつつある。既に記述が魔力を孕みだした。
未完成のこの状態で字祷子に触れさせるのは拙い。何かしらの隔離空間を作らねば。


123日目
借り受けたアパートに呪術的封印を施し、そこを自らの執筆拠点とした。
なにやら呪われていたので、お払いしておいた。格安物件である。



143日目
なんだか知らないが、建物の管理人が大丈夫ですか~、今なら違約金は安めで済ませますよ~とか言ってきた。成程、幽霊物件で違約金をせしめる類の悪質な業者だったか。
まぁ、このまま延々居座らせて貰おうと想う。
なに、案ずるな。出る時には字祷子汚染で酷い事になっているさ。


162日目
気付けば筆がおかしな方向に進んでいた。
ニャル子さん、続きを読む為にも元の世界に返りたいなぁ。
少し休憩を挟む



170日目
執筆再開




200日目
やばい、旧支配者の代表的な四柱の記述の完成度がおかしい。
てか、あれぇ? 俺ナイアルラトテップの記述とか何処で知識を得たっけ???




220日目
きが、くるう。


230日目
あかん、また休憩をいれねば。一ヶ月くらいやすむ。



260日目。
記述再開。



283日目
近所に怪異が発生した。どうもこのマンションから魔力が洩れたらしく、そこに怪異がひかれたのだろう。
慌てて結界を修復し、ついでに怪異も消し飛ばしておいた。




300日目
知識としての記述は書き終えた。
あとは、制御の為の俺が生身で得たアドバイスを記そうと思う。
今年中には完成させたい。




332日目
制御の術式が半分完成。


360日目
制御術式が完成。疲れた。
後は製本するだけ。今年中には終われそうだ。


366日目
除夜の鐘にあわせて魔導書を完成させたら、その瞬間に莫大な魔力があふれ出した。
俺の作った隔離結界? 一瞬で吹き飛ばされたさ。
慌てて魔導書を宥め(?)て沈静化させた。
驚いた事に、未分化ながら魂が宿っているらしい。意志、までは行かない様子だが。
面白い現象だ。


二年目。

7日目。
面白い事が別った。このネクロノミコン再編版、どうも今現在成長期らしい。
意味が解らない? 要するにこの魔導書、生まれたての赤子のようなものなのだと思う。
主な食料は、ありとあらゆる活字。とにかく活字であれば、文学作品から新聞から果は魔導書でも、というか魔導書のように魔力を含んでいると尚いいらしい。




10日目
驚いた。ネクロノミコンラテン語版再編が精霊化した。
あれは俺の家の書籍が全滅し、仕方が無いので洋館の書籍を与えよう、と洋館を訪れた時のことだ。
洋館に眠る魔導書。それらが突如宙を舞い、次の瞬間ラテン語番再編に飲み込まれたのだ。
驚いて呆然とする俺の目の前で、最後に黒い表紙の冊子が一枚、パクリと食われた。あれ、無名祭祀書だよな?
とか驚いていたら、光と共に字祷子が活性化し、気付いたら其処に少女がひとり。

如何したものかと悩んでいたが、捨てるわけにも行かず、寧ろ好都合と家に連れ帰る事にした。
無論、実家ではなくアパートのほうに。





11日目
名前をせがまれた。
悩んだ結果、カリンという名前を与える事にする。
砂糖漬けとか果実酒が好きだった。











さて、とりあえず俺専用の魔導書は完成した。
しかし、現状ではまだ弱い。此処から更に完成度を高めていかなければ。少しでも俺の魂に同道できる可能性を上げるには、カリンの保有する魔力の質を向上させる必要がある。
現在のカリンが保有する魔力は、俺から供給される物と、俺が書き記した記述、取り込んだ魔導書から得たものなどが上げられる。

俺からの供給は除外するとして、俺が記した記述の魔力と言うのは、実はそう多くは無い。
魔導書と言うものは使ってナンボ、時間を経てナンボなのだ。

であれば、手っ取り早くカリンを強化する方法は一つ。
――魔導書の乱獲である。









手始めに日本を制圧。
小さな島国である日本だ。あまり多くのCCDは居らず、収穫は正直今一。
手に入る魔導書とCCD対戦回数比がおかしい。


朝鮮半島を昇り北上。
クトゥルー系の魔導書ってわりと中国で書かれていることが多い。ルルイエ異本とか、あれも確か中国語訳があったはずだし。
まぁとりあえず、狂人の手稿含め中々の収穫だった。


中国
げろげろげー。
なんというか、いろいろな意味で汚染が酷い。
七色マーブルに濁る河の傍で、口から泡を吹いて痙攣する深き者共を見たときは、思わず手を合わせてしまった。


ロシア
やばかった。覆面をしていたから指名手配は無いと思うけど、某宗教組織と正面衝突した。
いや、確かに外道の知識を駆る=悪魔との契約 みたいなものだけどさ。
然し凄いね、あの秘蹟って技。信仰心を集めて威力に転科するんだってさ。
聖書は精進料理みたいだったそうだ。
一応魔導書も入手。


ヨーロッパへ
シベ鉄だっ!!



ヨーロッパ
ひゃはぁぁああああ!!! 入れ食いだぜええええええ!!!!
凄まじい数の魔導書と、凄まじい数の怪異。
その悉くをカリンが喰らい、その悉くを俺が浄火していく。
何か途中、ロンドン系の魔術師とガチンコになったが、まぁ機神召喚を使うわけでもなく、あっさり倒せたので問題あるまいよ。



南ヨーロッパ
此方の方は魔術の発展は微妙みたいだ。
然し凄いのは魔導書。原住民の言葉だったり、先史文明の言葉だったりで読めるものは少ないが、それでも此処にある魔導書は知識としてよりも狂気と魔力においてはぴか一の代物が沢山得られた。
それと、最近階位が上がったのか、直感が優れてきているような気がする。
直感と言うか、心眼(偽)というか。第六感というか。
銃弾を避けるなんて真似を、真逆この俺がなしえるとは。



アメリカ東部
折角なのでアーカムに立ち寄った。
そういえばアーカムの東海岸の沖、深き者共の巣があったような――。
と、思い立ったので襲撃。精霊化したルルイエ異本って、そういやこれ原作キャラじゃネーか!?
なんて思っていたら、とめる暇も無くカリンがルルイエ異本を喰った。性的な意味じゃなくて。
うーわー、カリンの魔力が一気に膨れ上がった。もう既にキダフ・アル・アジフの魔力とか超えてるんじゃね?



アメリカ西部
時代錯誤のカウボーイめ!! いや、時代的には間違ってないんだろうが、アーカムを見ると時代考証がおかしくなってくる。
ビヤーキーの記述が記載された手稿を所有しているらしく、ピースメーカーから誘導弾をガンガンと撃ちまくってきやがる。
己はオセロットかと思わず悪態をつきながら、クトゥグアの大玉で吹き飛ばした。
手稿を喰ったカリン曰く、中々良い味の手稿だったそうだ。



中部アメリカ
というかベネズェラとかコスタリカとか。
流石にこの辺りでは魔導書なんて無いかなー、なんて思っていたのだ。俺は。あくまでオーストラリアに渡るついでに此方を通っただけなのだ。
何か、トカゲ頭の怪物の群れと乱戦になった。



オーストラリア
オーストラリア自体には力ある魔導書は少ない。まぁ、狂人の手稿とかが無いわけでもないのだが。
ダウジングにしたがって、砂漠の真ん中の小屋に入ると、地下には狂気の図書館が――的な展開はあった。が、それは別に過去世界中の何処にでもあったし。
問題は、オーストラリア近海の海底だ。
アフム=ザーの魔力で海底の深き者共を凍らせて、その間に連中の魔導書を頂戴した。うーん、やっぱりクトゥルー系の魔導書多いなぁ。
内容的にはもうかなり重複しているし、既に魔力以外は要らんのだけど。





ハワイ
わいはー。言葉を逆さにするなっ! スイマセンオトウサン。
あぁ、そういえばそんなコマーシャルだった。

久々の休暇。うん、いいね。
ただ問題は、精霊化したカリン。当然の如く人型になれるのだけれども、その姿が黒髪青目の幼女だ、という点だ。
いや、いい事なんだよ。カリンが自我を以って、遊びに興味を持ってくれるのは。
ただ問題は、その幼女が俺に向かってご主人様
マスター
って呼びかけることだ。

く、くぅ。魔導師として練達するには人を捨てる必要があるというが。主にペド的な意味で。

とりあえず俺の呼称を兄と呼ぶように言い聞かせておきました。
髪の色、俺もカリンも黒髪だし、容姿的にも俺の影響か若干日系よりに成ってるし。
多分、大丈夫。ひそひそ話なんて聞こえない。
ポリさんが近付いてきて、慌てて逃げたなんて事実も無い。
美幼女が目の保養になる、なんて感じた時点で、俺も落ちているのだろう。
イヤだ!! マスターオブネクロロリコンなんて呼ばれたくないぃぃぃぃ!!!!!







末期
ティベリウス(というか妖蛆の秘密)を道連れにクトゥグアによる自爆。
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